工期短縮に最大限貢献できる集水桝『外フラット桝』

排水構造物工で必要となる『集水桝』とは?

 道路には、路面の雨水などを流すために側溝が設置されます。屋外施設となりますので、水以外にもゴミや泥、落ち葉などが側溝には集まってきます。これらの不要物が側溝内に滞留することで、本来流さなければならない水の量がだんだんと減っていき、雨が降ると側溝から水が溢れるという現象が起こります。これを防ぐ為に、『集水桝』が設置されます。配管や複数の側溝の合流地点は水が一番多く集まる箇所となり、ここに設置することで、①一時的に多くの水を貯留する、②側溝内を流れてきた不要物(ゴミ、落ち葉など)を集めることが出来、側溝全体の適切な排水流量を確保します。

集水桝のさらに詳しい情報はこちら⇒桝.com

 

側溝はプレキャスト、集水桝は?

 側溝には「U字溝」、「L型側溝」、「可変側溝」などの様々な形状のものがあり、必要な機能、用途により適した形状のものを使い分けます。通常コンクリート構造物は、①型枠組 ②鉄筋配筋 ③コンクリート打設 ④養生(コンクリートが固まるまでの期間) ⑤脱型 の工程を経て構築されます。この工程には、多くの時間、人手、熟練工を必要とします。この問題を解決するために、側溝はプレキャストコンクリート(製造工場で成形されたもの)で構築されるのが一般的となってきました。予め形になったものを設置するだけで排水構造物として構築することが出来るため、道路において必須とも言える側溝をプレキャスト化することは、大幅な工期短縮を可能とします。

 しかし、側溝と併せて使用される『集水桝』は現場打ちで構築されるケースが多いです。集水桝は側溝や配管と接続して水を集めるために設置されるため、接続する際の開口が必要となります。この開口を工事中に位置調整しながら設ける必要がある事、各自治体により標準仕様として設定されている規格が現場打ちであることなどが、その理由です。

 

現場打ち集水桝、こんな問題ありませんか?

現場打ち集水桝を使用することで、以下のような問題は無いでしょうか?

①集水桝を構築するのに時間がかかっている(工期に影響)

②一般的に側溝の幅よりも大きい幅で構築されるため、側溝からはみ出している(景観に影響)

③車両が頻繁に通行することで、劣化が進行している(維持管理に影響)

これらは、集水桝をプレキャスト化することで解決できるかもしれません。

 

工場製作+現場作業で最短工期を実現する『外フラット桝』

 弊社の『外フラット桝』は、側溝接続時に必要となる開口を敢えて設けていない製品です。通常プレキャストコンクリート製品は現場で設置するだけの状態にすることにより工期短縮を可能とするため、現場作業がほとんど出ない状態で出荷されます。集水桝はその使用用途から現場により開口位置、大きさが異なる為、基本的には受注生産品となります。受注生産品は、設計打ち合わせから制作に至るまで多くの手間と工数が必要となり、結果的に出荷、設置までに多くの時間を必要とします。下記に現場打ち桝、一般的なプレキャスト集水桝、外フラット桝のそれぞれの工程を記します。

 外フラット桝は、道路の排水構造物が完成するまでの期間を如何に短くするか?を追求し、製造工場で構築したほうが工期が短くなる工程、工事現場で作業したほうが工事が短くなる工程を分ける事でそれを実現します。

 特注品ではなくなる事により工場では在庫を持つことが出来、製造前及び製造に関わる工程をそのまま工期短縮実現に繋げることが可能です。一般的にプレキャストコンクリート製品は、製造開始から出荷までの養生期間として、2週間以上を要しますが、外フラット桝はお客様が必要な時に、すぐに出荷できる体制を整えております。(※一部規格においては受注生産となる場合がございます)

 

『外フラット桝』現場作業が容易になる工夫も!

『外フラット桝』は、その名称の通り、製品側面は平坦な形状をしています。側壁には削孔がしやすいようガイド溝を設けてあります。また、側壁を薄肉で構築してあることで、開口がしやすい製品です。構造耐力上重要となる四隅の柱、蓋掛部の梁は厚肉になっており、強固な鉄筋も配筋されています。

【外フラット桝を裏側から見た写真】

 『外フラット桝』には底部が設けられておりません。現場で必要な泥溜め深さを確保し、現場状況に合わせて構築頂く事としています。(インバートコンクリート)こちらも、現場適応性の範囲を広げ、現場納品を早めることを目的としています。

外フラット桝の使用事例

 最後に、外フラット桝を使用することで、道路の見た目がスッキリするという事例をご紹介します。 

外フラット桝には、今回ご紹介した内容以外にも様々な利点がございます。製品情報はこちら