春は入学シーズン。朝の時間帯は新たな学校やこども園などでの生活にワクワク、ドキドキしながら登校・登園する子供たちを多く見かけます。
一方、歩行中の交通事故において死亡者数が最も多いのは7歳児であるという調査結果が交通事故分析センターの調査によってわかっています。さらに、年間で最も発生件数が多いのが5月だということです。
なぜ多い?5月の事故
出典:警察庁交通局「歩行中児童の交通事故の特徴等について(2019年3月28日)」
交通事故総合分析センターが2016年に発表した「交通事故分析レポートNo.116」によりますと、事故にあう児童の学年として一番多いのが1年生。また、5月が最も事故発生件数が多い月だということがわかります。
入学したての4月には未だ緊張感があり、注意を払っているものの、5月になると少しずつ外出にも慣れ始め、子供だけでの登下校や遊びに出かける機会が増えることが原因であると考えられています。
出典:警察庁交通局「令和4年春の全国交通安全運動の実施について(2022年3月24日)」
横断中の事故発生件数が最も多く、全体数の半分を占めています。また、幼児・児童においては飛出しによる事故発生が最も多くなっています。車両側については、安全不確認などが事故原因の多くを占めており、昨今はスマホ運転による前方不注意による事故も増えてきています。
交通事故を減らす為には??
前述しましたように、交通事故の発生する原因として最も多いのは飛出しなどの交通違反を伴う道路を横断しようとする行動であります。このような事故を減らす対策として、以下のようなことが考えられます。
・歩行者(児童、園児)に対する、自らが安全を守る交通行動の指導
・通学時間帯等における保護、誘導活動の強化
・自動車運転者に対する歩行者優先義務等の指導
・みだりな横断が発生しない道路づくり
・通学路などの歩行者通行帯へ車両が侵入しないような施設の整備
歩行者、自動車運転者共に安全に対する意識を強化すると共に、悲惨な事故に繋がらないインフラ整備が必要不可決となります。
歩行者安全対策の課題
歩行者が安心して通行できる道路つくり。その為には安全施設(ガードレール、ガードパイプなど)の設置が一般的ですが、安全を確保出来る安全施設を設置するためにはいくつかの条件があります。
・安全施設を設置する為の幅員の確保
・地中におよそ1.5m程度の支柱の建込(※Gp-Bp-2Eの場合)
・車両衝突時の荷重を長手方向への荷重分散により支えるため、基本的には連続設置が必要
現状「危険箇所」と言われる箇所においては、上記に該当するような何かしらの理由で安全施設を設置する事が出来ないのが現状です。
歩行者安全対策の事例
自在R連続基礎を利用することで、安全施設が設置出来ない幾つかの課題を解決できます。
①埋設物により土中建込出来ない箇所への防護柵設置事例
設置現場:愛知県豊田市枝下町
地中埋設物があり既定の深さを確保する土中式建込が出来ない為、自在R連続基礎を利用し、防護柵を設置して頂きました。設置個所は小学校の通学路にもなっており、安全確保が必要とされていました。【使用製品:自在R連続基礎 B型・A型】
(その他導入事例はこちら)
②交差点部浅層埋設物により土中式建込が出来ない箇所への防護柵設置事例
設置現場:埼玉県越谷市
交差点部の歩行者安全対策として防護柵設置を検討されていましたが、電線共同溝が地表から40cm下に埋設してあり、支柱が打ち込みできない為、基礎高30cmの交差点用自在R連続基礎を使用して防護柵を設置頂きました。【使用製品:交差点用自在R連続基礎】
(交差点用自在R連続基礎の製品情報はこちら)